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Q101 設計事務所とはどういうものですか。
建築家という呼び名が法律上のものではないように、設計事務所という言葉も法律用語ではありません。
建築士法では建築士事務所という名称で規定されています。建築士が建築士でなければできない仕事を業として行なう場合、建築士事務所として登録を受けなければならないとあるのです。
現在、全国の設計事務所(建築士事務所)の数は約11万あり分類すると3つのタイプに分かれます。
第1は独立の設計事務所、第2は建設業のなかの設計部門としての建築士事務所、第3は建築主に所属する営繕部門としての建築士事務所です。
Q102 独立の設計事務所・建設業の中の設計事務所・営繕部門としての設計事務所の違いは?
独立の設計事務所とは、本業が建築の設計及び監理の建築士事務所のことで、施工という本業のある建設業の中の建築士事務所や営繕部門としての建築士事務所とは区別され、専業事務所とも呼ばれています。
建設会社とは土木工事や建築工事を請け負ってダムや建物をつくりあげ、それによって利潤を得ている企業です。建設会社の中の建築士事務所は施工という本業の一部としての設計事務所ということで兼業事務所とも呼ばれています。
営繕部門としての設計事務所は、官公庁や企業の内部にある設計組織がそのほとんどを占めます。営繕という名が示すように、自分たちの所属する組織が新しく必要とする建物の設計や既存の建物の改修の設計等を行ないます。
Q103 建築設計事務所(総合設計事務所)は何をするのですか。
ひとつの建築物を建てるには、その建物の全体構想を考え、部屋のあり方や内外の形を決めなければなりません。この仕事を総合設計と言います。住宅の設計をするというとき、まずはじめに仕事に取りかかるのはこの総合設計です。
仕事を依頼された総合設計者は、敷地の持つさまざまな意味・条件を検討考慮し依頼者の要望を加味して、自分の建築哲学のもとに、全体の構想を描き、それをもとに各部の設計を進めていきます。
Q104 構造設計事務所は何をするのですか。
建築の構造設計を専門に行なう設計事務所です。
構造設計というのは、構造体としての建築物の設計です。人体に例えれば骨格の設計です。具体的には柱や梁、壁、床、基礎などの構成を決め、力の流れを計算し、部材の大きさを計算や経験などから決定していきます。通常の状態はもちろん、地震時、台風時、積雪時などすべてにわたって建物が安全であるための設計をするわけです。
Q105 設備設計事務所は何をするのですか。
建築にかかわる各種の設備(水道・電気など)の設計を専門に行なう設計事務所です.
電気設備、給排水衛生設備、空調換気設備の3分野があり全分野の設備設計を行なっている事務所と、それぞれの専門分野だけの場合とがあります。