設計概要
大阪市では教育及び保育並びに子育て支援の総合的な提供を推進するため、2010年6月に2011年4月から幼保連携型認定こども園を設置・運営する法人を募集しました。そういった中で、長居幼稚園では、少子化傾向を受け、空き保育室をかかえる状況が続いていたため、今回、認定こども園の参画を考えました。それは、1階にある2つの幼稚園保育室スペースを含む223uの床面積を利用して、30名の保育所を設け、幼稚園と保育所を認定こども園として一体運営するというものです。 |
a. きりん保育園と長居幼稚園
1階の西側に保育所を整備し、幼稚園保育室は1階の東側と2階全部の利用としました。従って、職員室は保育所と幼稚園の中央に位置付けるため、元職員室の移設を必要としました。
b. きりん保育園のシステムについて
イ. 保育室の配置と動線
0歳児(6名)の乳児室及びほふく室は奥まった静かなところに設けるため西端に位置付けました。沐浴・便所を共有しながら、1歳児(10名)の乳児室及びほふく室とは軽いパーティションで前者と区切られています。両方のほふく室には床暖房を設置しました。2歳児(14名)の保育室はこれとはセパレートされ、独自の便所を持っています。こども達が楽しく便所利用できるように、沐浴・便所は海の中を、便所は既存丸柱を利用した森の中をイメージしたデザインとしました。また、対象年齢が低いことも考慮し、家庭のあたたかさを出すため、照明手法にも配慮しました。建築基準法上の廊下などは北側に設置していますが、児童やお母さんたちの出入は現在行っている南の運動場側からになります。 |